体験談

私がSE職を離任した日

「とうとう、きてしまった」

その一言が、朝の静かな書斎(まえきんさんがブログを書くお部屋)にぽつりと落ちる。

長年携わってきたSEという仕事を離れる日。長い間、毎日のように通い続けたSEの部署へ

向かう最後の朝。今日の自分は、SEとして最後の任務へ赴く。いつもと変わらない景色。

いつもと変わらない通勤電車。自分の中だけは、いつもとは違う時間がゆっくりと流れる。

思い返せば、本当に色々なことがあった。文系出身。IT知識もほとんどない状態で好奇心で

飛び込んだIT業界。ゴリゴリの開発職として配属された新人時代は、自分の無力さを何度も

思い知らされた。周囲は当たり前のように専門ツールを使いこなし、開発者としての才能を

開花させ自分だけが取り残されていく感覚。何度、自分の才能の無さを責めたことだろう。

自分の開発者としての能力の限界を悟り、毎日が失敗の連続。会社へ向かう足取りが極めて

重くなることも珍しくなかった。もう辞めてしまおう。そんな時に出会ったのがこのSE職。

いわゆる上流工程を専門とする「要件定義やシステム設計」をメインとする職種だ。

そしてこの職種との出会い・選択こそが、のちの自分にとって人生の大きな転機となる。

管理人 自己紹介(詳細編)🖊
名前(ペンネーム)「まえきん」といいます😊当ブログのペンネームの他、各種SNSでも使用しています。管理人の母親が幼少の頃に友人につけられたニックネームに由来しています。こうした昔話を聞いた際になんとなく響きが気に入り、当ブログのペンネームと...

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SE職に転身してからは少しずつ結果が残せるようになり、まわりに評価されるようになり、

上流SEとしての経験を積み、仕事を任され、プロジェクトを任され、チーム管理を任される

ようになった。気づけば、自分は文系出身の”IT素人”ではなくなっていた。かつてのしょぼい

まえきんさんは、もうここにはいない。上流工程を担当しお客様と向き合い、後輩たちを育て

チームをまとめる立場になっていた。事業の拡販にも積極的に挑戦。新人教育にも力を注いだ。

「自分が新人時代に欲しかった先輩像」を目標に、後進の育成にも全力で向き合った。

もちろん、SE職になってからも全て順風満帆だったわけではない。夜遅くまで続く障害対応。

思うように進まないプロジェクト。役職が上がるにつれて責任の重さも比例するようになり、

それに押し潰されそうになった日々。心が闇堕ちしそうな勢いで病みかけたこともあった。

もうすべてを投げ出して、どこか遠くへ行ってしまいたい。そんなことを本気で考えた夜も

一度や二度ではない。それでも、朝になればスーツを着て会社へ向かった。

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そして迎えるSE職最後の日。いや、、最後だからこそ、不思議と最後まで気は抜けなかった。

『最終日にも、何か滑り込みのトラブルがこの身に起きるんじゃないか???』

SEという仕事を長く続けると、そんな妙な勘まで身についてしまう。笑って終われるのか。

最後の挨拶で泣かずに済むのか。色々な感情が胸の中を行き来していた。

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いつものテラスで、そんな物思いにふけっていると、ほぼ同じ期間一緒にこのSE職の仕事で

苦楽を共にした一人の同僚が俺に静かに近づいてきた。なるほど、なにかあるとテラスへ行く

俺の行動パターンはすでにお見通しってわけか。さすがだ。

「まえきん、本当に……明日から人事部にいくの?」どこか少し寂しそうな表情に見えた。

『あぁ。人事・採用の仕事はね、新人の頃からずっと熱望していた仕事なんだわ。』

そう答えると、自分でも驚くほど自然に言葉が続く。

『今日までで自分が目標にしてきたことは全部やり切れたと思ってる。現場でスキルを磨いて

事業の拡販にも挑戦して、チームをまとめて、後輩も育ててきた。だから、俺もそろそろ次の

ステップへ行かなきゃな😄』泣きそうになる感情をグッと抑えながら、俺は気丈に続ける。

『IT職からガラッと職種が変わるからなぁ。もちろん、次のステージもまずは手探りになる

と思う。どこまでやれるかなんてやってみなきゃ分からない。でも、最善は尽くすつもりさ』

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『そんな泣きそうな顔するなって。SE職からは離れるけど永遠にいなくなるわけじゃない。

当面は必要な時に陰ながらサポートさせてもらうさ。だから、笑って見送っておくれ😄』

同僚は少し笑って、「分かった!明日からも毎日のように人事部にTELするね!✨」と返す。

(いや、、、毎日のTELはマジでやめてくれ。切に(´・_・`)絶対やだやだやだやだ😗😗😗)

そんなやりとりが、今日まで積み重ねてきた時間の重みを何よりも物語っていた気がした。

これからのSEの部署を、よろしく頼んだぞ。同僚!SEチームをさらに盛り上げておくれ😄

新人の頃。「いつか人事・採用の仕事がしてみたい」そんな夢を漠然と抱いていた。けれど

まずは現場を知らなければ、人は採用できない。そう信じて今日までSEとして歩み続けた

今回は回り道ではない。あの苦しかった新人時代も。何度も心が折れそうになった日々も。

チームで笑いあった時間も。プロジェクト成功の達成感も。それらすべてが今日という日に

繋がっていたと、数々の修羅場や過酷な現場を長年耐え抜いてきた今の俺ならそう自信を

もって言えるぞ。楽しいことも、つらいことも、本当に色々あったSE人生。今日、一つの

区切りを迎える。文系出身の自分をここまで育ててくれたこの仕事には、感謝しかない。

そのすべてを胸に、人事・採用という新たなフィールドでも引き続きがんばっていきたい。

まえきんさんのSE奮闘物語。最後は自分なりに納得のいく形で慣れ親しんだ部署を笑顔で

去った。最初の開発の部署では要領が悪く仕事もまともにできなくてIT系の社会人として

絶望的にポンコツだった当時の俺。それから比べればこれで少しは、マシになったかい?

ほどほどにあっぱれ。あっぱれ。さて、長きに渡ったIT職の人生を終えることにしよう。

長い間お疲れさま、自分。そして俺の次なる「挑戦」は、もう始まっている。

 

2026.6.30 上流SE(兼ブロガー) まえきん🖊

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